野鳥がもっと大きく撮れる一眼デジスコ
小型のサギのなかま、ヨシゴイ。
ハスの葉が湖面を覆う場所では、葉の上を歩きまわる姿を見せることがある(撮影/叶内拓哉)
「野鳥の姿を見つけられず、写真が撮れない、という方には
まず、水辺の鳥から撮ることをお勧めします」と叶内さん。
公園の池や湖にいるカモのなかまは、姿を見つけやすいため、一眼デジスコの練習に向いています。
一年中見られるカルガモ、秋に北から渡ってくる冬鳥のマガモやオナガガモなどは、体も大きく、
岸辺や水面を探せば、すぐに見つけることができます。
また、サギのなかまも比較的、撮りやすい野鳥です。
注意深く、川や池のほとりを探すと、ジッと立っている姿を見つけられるはずです。
カワセミは水中に飛び込んで小魚を捕るため、
見晴らしのよい水辺の杭や木の枝、草の茎に留まって、獲物を探すことがある。
このように動きが止まった瞬間を狙う(撮影/叶内拓哉)
都市部でも自然環境の改善や餌付けによりカワセミが見られる水辺が増えています。
また、人が多い場所に来る鳥は人慣れしているため、
10数mまで近づいて撮影できることが多いようです。
こうした場所ではカワセミを撮ろうとする野鳥撮影ファンが多く集まるため、
自由に撮影できないこともありますが、
カワセミを撮影するチャンスに恵まれているのは間違いありません。
森にはさまざまな種類の野鳥が棲んでいる。写真は森だけでなく、草原や河原でも見られるモズ(撮影/叶内拓哉)
水辺の鳥の撮影で腕を上げたら、森に棲む小型の野鳥に挑戦してみましょう。
森には季節ごとに様々な野鳥が姿を見せ、私たちの目を、耳を、楽しませてくれます。
森の中での撮影では、撮りたい野鳥の習性を知ることが重要です。
姿を見せる季節、場所、エサの種類、もちろん鳴き声も知っておく必要があるでしょう。
こうした知識は一朝一夕で手に入るものではありません。
野鳥を「見る」、鳴き声を「聴く」、一眼デジスコで「撮る」、
図鑑やインターネットで鳥の名前や生態を「調べる」、
この4つの行動を繰り返すことで、野鳥の知識や撮影のコツが自然と身に付くものです。