野鳥がもっと大きく撮れる一眼デジスコ
野鳥を撮りたいと思っても 鳥の姿を見つけられなければ、 撮ることはできません。 そこで、野鳥を見つけるコツと 「一眼デジスコ」ですばやく姿を捉え、 確実に撮るポイントを紹介します。
「一眼デジスコ」という強力な撮影アイテムが揃ったら、
次は野鳥を見つけ、撮影を始めてみましょう。
まず、野鳥のいる場所へ着いたら、
いつでも撮影できるよう三脚を立て、「一眼デジスコ」をセットします。
鳥を見つけてから、カメラをセットしていては、逃げてしまうので、
いつでもシャッターを切れるように準備をした状態で鳥を探します。
撮影の指導をしていただいた野鳥写真家の叶内拓哉さんも、
現地に到着したら、三脚の脚を伸ばし、
自分の顔の高さの位置に一眼デジスコをセットし、
肩に担ぐようにして撮影ポイントまで移動します。
野鳥を探すときは、耳と目をフル活用します。
木立の奥から聞こえてくる鳴き声を頼りに、
その方向の木の幹や枝などにとまっていないか、双眼鏡で探します。
水辺の鳥は、あまり鳴かないので、
湖面や波打ち際を双眼鏡で丹念に探します。
鳥の姿を見つけたら、その場所がどこなのか、
木の幹や枝、葉の形、色、背後の木などを目印に場所を特定します。
鳥がいる場所がわかったら、「一眼デジスコ」をその方向に向け、
ファインダーをのぞきながら、鳥がとまっている画面に収めます。
「ファインダーの視野に鳥の姿が入ったら、
ピントを合わせ、まず1枚撮るようにします」と
アドバイスしてくださった叶内さん。
野鳥を撮るならば、少しでも大きく撮りたいと誰しも思いますが、
画面に鳥の姿が収まったら、まず1枚撮ることが重要だそうです。
大きく撮ろうと1歩近づいた瞬間、飛んでしまうかもしれません。
小さくても、写真に鳥の姿が写っていることが大切なのです。
1枚撮って、鳥が逃げないようであれば、1歩近づいて1枚。
まだ、逃げなければ、さらに近づいて1枚、と撮れば、
1枚も撮れずにガックリ、という事態は避けられます。
生き物を撮るとき、「ピントは目に合わせる」とよく言いますが、
叶内さんにうかがうと、「野鳥の場合は、目の後方の耳毛(ジウ)に
ピントを合わせるようにする」と良いそうです。
目にピントを合わせると、クチバシや目など、顔がクッキリ写りますが、
アップで撮る場合、体のほうはボケてしまうことがあります。
そこで、目の位置よりも若干奥寄り、
ちょうど耳羽のあたりにピントを合わせると、顔だけでなく、
胸の羽までクッキリ写るようになります。
移動しながら撮影する場合、三脚の脚は伸ばしたまま、
一眼デジスコもセットされたまま肩に担ぐことになります。
そのとき、脚を広げたまま移動する方を見かけることがあります。
狭い山道や木道を脚を広げたまま移動するのは迷惑になりますし、
木の幹や枝、柵などに脚を引っ掛けることもあり非常に危険です。
三脚の脚を閉じて移動することは、マナーの問題でもありますが、
野鳥に警戒されないためにも必要だと、叶内さんはおっしゃいます。
野鳥は長い棒状のものを警戒する習性があり、
脚を広げたまま鳥に近づくと、逃げてしまいます。
三脚の脚は閉じ、鳥から見て、体の影から脚がはみ出さないように担ぐと
警戒されずに近づけるようになります。