野鳥がもっと大きく撮れる一眼デジスコ
野鳥の姿をファインダーに 捉えて撮れるようになったら、 次は写真の構図を考えながら、 シャッターを切れるようになりたい。 今回は「一眼デジスコ」で写真を 上手に撮るポイントを紹介します。
ファインダーに野鳥の姿を捉え、大きく撮れるようになったら、
「一眼デジスコ」で撮った写真をよく見てみましょう。
鳥の姿がクッキリと写っていれば問題ありませんが、
拡大してみると、ぼやけていませんか。
写真がクッキリせず、ぼやけて写るのには原因がいくつかあり、
「ピンボケ」「カメラブレ」「被写体ブレ」の3つが考えられます。
まずは「ピンボケ」。
野鳥にピントが合っておらず、その姿が“ぼやけてしまう”ケースです。
鳥のどの部分にもピントが合っておらず、
鳥の前後のどこかにピントがあっているようであれば、
ピンボケに間違いありません。
ピンボケを防ぐためには、スポッティングスコープの
フォーカスノブの操作方法を正しく理解し、
ファインダー像を見ながら、ピントが合っているかどうか
素早く判断する能力を身につけることが重要です。
写真がぼやけて写る原因のひとつに「カメラブレ」があります。
ファインダーでしっかりピントが合っていることを確認したはずなのに
写真がぼやけてしまうのは、三脚や雲台が十分な性能を持っておらず、
シャッターを切る際の振動が写真に影響したと考えられます。
シャッターボタンを押す際に、力が入りすぎるとカメラブレの原因になります。
予めシャッターボタンを軽く押して(半押しの状態)シャッターチャンスを待ち、
撮る瞬間は力を入れずに、指の腹でさらに押し込むようにすると
無駄な力が入らず、ブレにくくなります。
また、デジタル一眼レフは、シャッターを切った瞬間に
カメラの中でミラーが大きく跳ねます。
その振動が原因でカメラブレを生じることがあります。
通常の撮影ではほとんど影響しないミラーの振動ですが、
「一眼デジスコ」のような超望遠撮影では問題となります。
こうした「カメラブレ」を防ぐためには、脚の太い大きめの三脚と
スポッティングスコープとデジタル一眼レフの重さを支えることができる、
本格的なビデオ用雲台を使うことが重要です。
野鳥がとまっている木の幹や枝、地面などがクッキリと写っているのに、
鳥の姿だけがぼやけて写っていたら「被写体ブレ」です。
晴れた日に、日が当たる場所にいる鳥であれば、
250(1/250秒)以上の速いシャッター速度が使え、
被写体ブレのないシャープな写真が撮れます。
しかし、日当たりのよくない森や林の中になると途端に、
シャッター速度は15(1/15秒)や8(1/8秒)と遅くなってしまい、
どんなに頑丈な三脚で一眼デジスコを固定しても、
鳥の動きを封じることはできません。
そんなときは、シャッター速度が最低でも100(1/100秒)以上に、
できることなら500(1/500秒)以上になるように
ISO感度の数値を高く設定し、撮影するといいでしょう。