サクラの花が咲く季節になると、花蜜を求めてメジロをはじめ、さまざまな野鳥がサクラの木にやってきます。枝先にとまった鳥たちは、花の中へくちばしを差し込んだり、花の子房を突き差したり、切り取ったりして蜜を吸います。こちらの花からそちらの花へと枝の上を行き来し、くちばしや顔が花粉で黄色く染まるのもかまわず、一心不乱に花蜜を吸います。
普段は枝から枝へ素早く移動するメジロやシジュウカラなどの小型の鳥も、花をつけたサクラの木に来ると、同じ場所に留まる時間も長くなります。そのため、サクラが咲く時期は、動きの機敏な鳥たちを撮影する絶好のチャンスだといえます。
サクラの花と絡めて狙えるのは、メジロやヒヨドリ、シジュウカラ、スズメ、イカル、シメなどです。意外なところでは、虫を好むと思われるコゲラ、今は野生化していますが元々はかご抜け鳥のワカケホンセイインコもサクラの花を目当てにやってきます。