よくあるご質問
デジタルカメラアダプター |
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双眼鏡と望遠鏡(スポッティングスコープ)どっちがいいの?
・双眼鏡は文字通り人が両眼で観察できるように、左右対称にレンズ゙があります。しかし望遠鏡(スポッティングスコープ)は片目で観察します。では双眼鏡の方が良いかというと必ずしもそうではありません。
・一般的に望遠鏡の方が双眼鏡に比べ倍率(の項を見てください)が高く、遠くのものをより大きく見ることができます。 双眼鏡は望遠鏡に比べると倍率は低いのですが、両目で見るので立体感が得られます。また倍率が低いので、手で持ったまま使うことができ携帯性に優れています。そして視野が広いので屋外でのスポーツ観戦に適しています。 -
倍率とは?
倍率とは、それを通して見た時にどれだけ大きく見えるかを表しています。双眼鏡や望遠鏡を使わずに観察した時に比べ、1/倍率の距離に近づいて見た時と同じ大きさで観察できます。例えば8倍のものを使って1000m先の距離にある物体を見た場合には、
1000/8=125
で、125m先にある時と同じ大きさで見えます。 -
実視野(実視界)とは?
見ることができる範囲を、対物レンズの中心を基準点として測った時の角度です。実視野が広いと目的のものが探し易くなります。また一般的に倍率が高いほど実視野は狭くなります。
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1000m視野とは?
対物レンズから1000m先の位置で観察できる範囲をm単位で表しています。上の実視野と同じ意味を持ちます。
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対物レンズ有効径とは?
対物レンズの直径です。この値が大きいほど集光力があり、分解能が上がります。
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ひとみ径と明るさとは?
30cmくらい離したところから接眼レンズを見ると、明るい円形が見えます。これは接眼レンズによってできる対物レンズの像のことで「ひとみ」と言います。この直径を(mm)で表したものを、『ひとみ径』といいます。この直径が大きいほど覗いたときに明るく、薄暮時や夜間などでの使用に威力を発揮します。日中、明るいところでは、人間の瞳孔径は2~3mmありますから、ひとみ径が3mm以上の双眼鏡であれば観察に充分な明るさを持っています。また、夜間など暗い場所では、人間の瞳孔径は最大7mmまで大きくなるので、ひとみ径も7mm程度の双眼鏡が望ましいと考えられています。
また、明るさはひとみ径の二乗で表します。
『ひとみ径=対物レンズ有効径/倍率』という式で簡単に計算できます。 -
分解能(分解力)とは?
目標物がどの程度細かく観察できるかを表しています。最も細かく分解できる2点が、対物レンズの中心となす角度で表します。
この値は対物レンズの有効径に反比例し、有効径が大きくなると分解能が上がります。例えば有効径が20mmではおおよそ6.9秒、有効径が50mmではおおよそ2.8秒になります。 -
薄暮係数とは?
対物レンズ有効径に倍率を乗じた値の平方根です。例えば対物レンズ有効径が50mmで、倍率8倍ならば薄暮係数は
となります。
日本では視野を覗いて見た時に感じる明るさの程度を「明るさ」で表していますが、ドイツではこの薄暮係数で表しています。どちらの数値で比較するのが良いかは観察する対象、環境によって異なり一概には言えません。 -
最短合焦距離とは?
どの程度近くの目標物までピントが合って見られるかを表しています。単位は通常メートルです。この値が小さいほど手前までピントを合わすことができ、例えば美術館での絵画の鑑賞等を目的とする場合に重要です。
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アイレリーフとは?
ひとみができる位置を、接眼レンズ最終面から測った長さです。この位置から覗けば、全視野がケラれることなく観察できます。アイレリーフが長い(ハイアイポイントの)双眼鏡や望遠鏡は、のぞきやすく、長時間の観察も疲れにくく、眼鏡をかけたままでも使用できるというメリットがあります。
眼鏡を掛けていない人にとっては、適度な長さがあれば十分に使いやすいものです。一般的には、10mm程度でも疲れにくいと言われています。問題なのは、眼鏡を掛けている人の場合です。眼鏡と眼との間には10数mmあるので、眼鏡を掛けたまま全視野を見回せるためには最低15mm程度のアイレリーフが必要です。15mm以上のアイレリーフを持つ製品は「ハイアイポイント」双眼鏡として区別されています。裸眼の方なら何も問題が無いのですが、アイポイントが離れていれば接眼レンズが汚れにくく、寒いときに曇りにくくもなります。そのため、アイレリーフは使いやすさを左右する性能のひとつとなります。 -
マルチコートとは?
光がレンズ・プリズムなど光学素子に入射するとき表面と空気の界面で表面反射が発生します。その反射率はコートがない場合は約4%に達し、光学系の枚数が増えると全体の透過率は低下します。(例えばコーワスポッティングスコープTSN884+TSE14WBの組み合わせにおいては16面あるのでノーコートの場合透過光は0.96の16乗=52%となり約半分の光が失われることになります。)
また反射した光はフレアやゴーストを発生させて光学系の性能を低下させます。
反射防止膜はこのような表面反射を抑止し、光学素子の透過率を向上させるとともにフレア、ゴーストの発生を抑える効果があります。
従来の光学系へ施されてきた反射防止膜は、モノコート(単層コート)と呼ばれ、その名のとおりレンズ表面に屈折率の異なる物質を蒸着(コート)します。一般的にはフッ化マグネシウムが使用されます。
さらに蒸着物質を変えて重ねて蒸着したものをマルチコートと呼び、通常3層以上、必要があれば10層以上に達します。
これにより、より幅広い範囲で表面反射を抑制することが出来ます。その結果、フレア、ゴーストの無いすっきりとしたコントラストの高い、明るい視界が得られます。 -
窒素ガス充填の効果とは?
光学機器を雨や霧の中使用しているときや、寒い部屋から暖かい部屋に持ち込んだときなど、結露が生じることはよくあります。外部についた結露であれば拭き取れば良いのですが、内部が結露した場合はその場で分解して拭き取ることは出来ません。そもそも内部が結露するというのは外部から水分が浸入している証拠で、そのまま放っておくと内部のレンズやプリズムにカビが生える危険性もあります。
野鳥観測に限らず、さまざまな環境で使用されることの多い双眼鏡、スポッティングスコープ。内部に水分が進入しないようにするには、さまざまな条件においても気密性を保つことが必要です。つまり『気密性を保つ』=『防水』ということになります。
気密性を確保した光学機器でさえ組立時の状態(湿度が高いなど)によっては、機器が急激な温度変化を受け、空気中の僅かな水分によって内部に結露を生じる可能性が考えられます。そのような心配を無くすために乾燥空気、または窒素ガスを充填する必要があるのです。
* 結露したら出来るだけ早く水分を拭き取ってください。レンズの水滴の跡がとれなくなったり、金物が腐食する場合があります。
* 極度の高温になると気密性を保っているリングやオイルが劣化し気密性能が無くなる場合があるので注意してください。 -
アクロマート・アポクロマートの違い
光学系には色収差という欠点があります。色収差は光の波長によりレンズの焦点の位置が異なり、結果的に像の周りに色のにじみが出るという現象です。
光(ここでは可視光を示します)は、波長400~650nmまで連続的に変化する色、<紫藍青緑黄橙赤>からなっており補正されていないレンズにおいては 焦点位置が紫から赤まで連続的にずれます。逆に補正されたレンズはその色による焦点位置のズレが"無い"、もしくは"少ない"ということから、色のにじみ のない、コントラストの高い像が得られます。設計的には色収差をなくすために最低2種類の異なるガラス材料を組み合わせて設計するのが普通です。そしてその設計目的によりアクロマート、アポクロマートという分け方が出来ます。
*アクロマート
アクロマートは波長による焦点位置をできるだけ少なくするというのが目的で、2色に対し焦点距離を合わせるという設計作業になる。具体的には、眼視用であれば青と赤を焦点位置が一緒になるようにします。(写真用は紫と赤)その結果、紫のにじみが出るといった多少の色収差が残るということになります。
*アポクロマート
アポクロマートは波長による焦点位置をなくすというのが目的で、3色以上に対し焦点距離を合わせるという設計作業になります。例えば、紫と緑と赤の焦点位 置が一緒になるように設計します。その結果、色のにじみがないすっきりとしたものとなります。
<<フローライト・クリスタル、XDレンズ>>といった特殊低分散性のガラスを使って設計するのが最近の常識になりつつあります。
上記は一般的な話であり、各社により色の重ね方が異なります。
最近の屈折望遠鏡はフローライトもしくはXD(ED)レンズを使ったものがアポクロマート、その他がアクロマートと呼ばれる傾向にあります。 -
デジタルカメラに取り付けるには何が必要か?
スポッティングスコープにデジタルカメラを取り付けての撮影はコリメート法という撮影方法になるのですが、まずスポッティングスコープと接眼レンズが必要となります。
さらにデジタルカメラアダプターとアダプターリングが必要です。
アダプターリングはデジタルカメラにより異なります。
デジタルカメラによってはレンズ繰り出し式のタイプがありますが、このようなタイプのデジタルカメラに取り付けるためには、各カメラメーカーより発売しておりますコンバージョンレンズアダプターが必要となります。 -
どのようなデジタルカメラに取り付けできるか?
デジタルカメラアダプターを取り付けることができるコンパクトデジタルカメラは限定されており、基本的にはフィルターやコンバージョンレンズが取り付けることができるタイプに限定されます。
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ビデオカメラにも取り付け可能か?
ビデオカメラにもデジタルカメラと同様に取り付けは可能です。取り付けはデジタルカメラと同じように、フィルターネジを使用します。なお、取付けはフィルター部のみでの接続となりますので、小型のビデオカメラに限定されます。(小型のビデオカメラ以外では使用しないで下さい。ビデオカメラが故障する<フィ ルター部の破損>危険性が高いです。)
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撮影時の合成焦点距離は?
撮影時の合成焦点距離は下記の計算式にて求められます。
合成焦点距離 = デジタルカメラの焦点距離 × 接眼レンズの倍率 -
コリメート法とは?
スポッティングスコープの接眼レンズ部にデジタルカメラを取り付けて撮影する方法をコリメート方式と呼びます。コリメートとは平行光という意味です。通 常、目で望遠鏡を覗くときは接眼レンズの後ろから覗いて見ます。人の目の代わりに接眼レンズの後ろからカメラ自身に覗かせて撮影する方法がコリ メート方式です。
人の目はよくカメラのレンズとフイルムに例えられます。人の場合、目というレンズによって網膜に景色が映ります。カメラの場合はフイルムに映像が映りま す。デジタルカメラでも同様で、人が望遠鏡を通して見ていた遠くの景色を、人の目ではなくカメラの目で見ている(撮影する)ことになります。この方法で は、レンズ交換のできないカメラ(デジタルカメラ)でも簡単に望遠撮影を行うことができます。
撮影の際の注意点としましては、「望遠鏡とカメラの光軸を一致させること」、「カメラのレンズの絞りは開放にすること」、「カメラを接眼レンズに近づける こと」、「シャッターブレに注意すること」、などがポイントになります。 -
何故ケラレが出るのか?
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デジタル一眼カメラへの取り付け方は?
デジタル一眼カメラへの取り付けは、コンパクトデジタルカメラとは違い、フォトアタッチメントを使用します。取り付け方は銀塩の一眼カメラと同様となりますので、フォトアタッチメントとカメラマウントが必要となります。カメラマウントは各メーカーごとに用意しております。(ニコン用・キヤノンESO用等)
なお、デジタル一眼カメラで使用した際の換算焦点距離は、フィルムサイズとCCDサイズの違いにより、変わります。(通常1.3~1.6倍程度。詳しくはデジタルカメラの取扱説明書でご確認下さい。)
また、同時にF値も変わりますので、下記の計算式でご確認下さい。
F値 = フォトアタッチメント使用時の焦点距離÷スポッティングスコープの対物有効径