作例は下記機材で撮影しています。
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CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-10の製品情報はこちら
http://casio.jp/dc/products/ex_10/
Turbo Adapterシリーズの製品情報はこちら
http://www.turboadapter.com/
取材協力:(株)デジスコドットコム
1) 照準器ステー SST-8877をTSN-884に引っ掛けます。 | 2) TSN-VA3をTSN-884に接続します。 | 3) OLYMPUS CLA-12をEX-10に接続します。 |
4) CLA-12にKOWA TSN-AR55を接続します。 | 5) レリーズステー RS-EX10をEX-10に接続します。 | 6) TSN-VA3とEX-10を接続します。 |
7) 照準器:DOS-CS1を照準器ステー SST-8877に接続します。 | 8) RS-EX10にデジスコケーブル455USを接続します。 | 9) TSN-884にカメラマウントシステム TSN-PS1を接続します。 |
10) TSN-PS1にご使用雲台のロングプレートを接続します。 | 11) 完成 | |
このカメラを選ぶユーザーの多くは、従来のデジスコでは撮影し難かった野鳥の飛翔写真を写すことに主眼を置いた人々と思われます。
なぜ、デジスコでの飛翔写真が難しかったかというと
・焦点距離が長すぎるため、画角が狭すぎて野鳥が入りきらない
・カメラのタイムラグが大きく、シャッターを押した時点で被写体(野鳥)は画角から抜け出ている
などです。
CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-10の場合、大口径の明るいズームレンズを採用しているためにTE-17WやTE-11WZとの組み合せではケラレや周辺減光の無いシステムが構築できないこともあるので、フォト&ビデオアダプターTSN-VA3を使用します。
(周辺のケラレや減光をトリミングすることを前提とすればTE-17WやTE-11WZも選択肢に入りますが推奨はできません。)
結果的にカメラズームワイド側のケラレ領域を除けば焦点距離は(35oカメラ換算)800o〜1600oとなります。飛翔写真が写しやすい最大の焦点距離は800oまでと言われています。このシステムのワイド側であれば飛翔写真が写しやすい画角なので期待できます。
もちろんテレ側であれば1600oまでは写せるのでデジスコらしいアップの画も写せます。
1/1.7型CMOSというコンパクトな撮像素子のメリットであるフロントコンバージョンシステム構成によるカメラ単体の明るさに近似した明るいシステムが構築され、F2〜F4の範囲で撮影ができます。
但し、耐高ISO性は大型センサーには及びませんが、明るいシステムであるため同じ焦点距離/シャッター速度であれば、機材振動が出ないため、低ISOで高画質撮影を楽しむことができます。
又、最大0.8秒手前までのパスト連写ができることで飛翔写真撮影時のタイムラグを打ち消し、デジイチを上回る瞬間を撮影できる可能性を秘めています。
以上のことから飛翔写真撮影には長すぎる焦点距離はTSN-VA3(14倍)を採用することで解消し、カメラタイムラグはカメラ作動速度の向上とパスト連写で解決することができます。
光学特性を生かす操作性を作るため次のようなパーツを組み合わせます
三脚 :ベルボン ジオカルマーニュ E635M(脚のみ)
光学ユニットが大き目で重くなるため、しっかりしたカーボン三脚を選びます。
雲台(ジンバル雲台) :デジスコドットコム GIM-01
飛翔写真撮影には迅速で正確な雲台操作が必須となります。導入が容易で、どんな角度でもワンアクションで固定&撮影ができるジンバル雲台を選びます。
照準器&照準器ステー:デジスコドットコム DOS-CS1&SST-8877
カメラに照準器を装着せずに、スコープのアクセサリーネジ部分に剛直な照準器ステーとドットサイト照準器システムを使うことにより、カメラ縦位置でも横位置でも使いやすい照準器システムを構築します。
レリーズ&レリーズステー:デジスコケーブル 455US&RS-EX10
フロントシャッターボタンを使用するためにカメラ下部のカメラネジを使ってレリーズステーを装着します。ケーブルは一般的なレリーズチップではすぐに破損するために壊れにくいM5ネジが付いたデジスコ専用ケーブルを使用します。
カメラマウントシステム&ロングプレート:TSN-PS1&ベルボン QB-F51L(コルクなし)
TSN-VA3を使用することで長く大きく重くなり、接続部に寸法的な狂いがでないようにしっかりしたカメラマウントシステムを使います。また、重心調整とスライドを円滑にするためにロングプレートを使用します。
飛翔撮影はシャッターを押すワンチャンスのみですので、追いかけて撮るというよりは被写体の動きをよく観察し置きピンをして撮る事が成功率を上げるポイントです。飛び出し、飛び付きなどは「あっ!」と思ってから押しても十分記録されてますのでタイミングを外さなければ簡単に撮影が出来ます。また、より成功率を上げる為、パスト連写枚数を多めに設定しておく事やコンティニュアスAFの併用も重要です。
一部機能制限はされますが、高速連写中にも素早いAF機能でピントを合わせ続けてくれるAF連写機能を使用する事で、パスト連写では難しい追いかけて飛び物を撮る事も可能になります。被写体の動きに合わせてスコープ側のピントをどれくらい動かすか練習しておくと成功率がよりUPします。
光学ズーム時にケラレが無くなるワイド側(58o)、テレ側(112o)での画質の低下はほぼ感じられません。この範囲は安心して使えます。又、AFが早くて正確です。システムは大きいというデメリットはありますが、低倍率撮影のため明るいシステムになっています。焦点距離が約800o〜約1,600oと短い為シャッター速度が高くなり、ブレが少ない事などの条件により高画質での撮影がし易いカメラです。撮影するポイントはISO感度を上げ過ぎない事です。通常はISO80、上げてもISO400程度が限度です。
高速連写機能の関係から、1/30秒以下になる撮影環境では露出やズーム操作、ISO感度などを操作し1/30以上のシャッタースピードになるようにセットしてください。1/30秒以下の場合、カメラ側で露出アンダーの表示が出て暗い写真しか撮れない状況となります。早朝や薄暮の撮影時はシャッタースピードを上げる操作が必要です。また、昼間の撮影時シャッタースピードが上がりすぎる事もあります。その際は、カメラの絞りを絞って撮影すると解決します。
上記の条件により高画質での撮影がし易いカメラですので、撮影するポイントはISO感度を上げ過ぎない事です。通常はISO80、上げてもISO400程度が限度です。
EXILIM EX-10というカメラはただ単に「高速」ということではなく、時間軸を自在に操る(パスト連写)ことでコンパクトデジタルカメラに不足していたリアル感を持たせることに成功した良い例であると言えます。 デジスコとしてシステム化してもこのリアル感は消えることなく、「飛翔写真を写したい」と考えているユーザーの要望にしっかり対応できるでしょう。しかも、コリメート撮影ですからデジイチの数倍の大きさで鮮明に野鳥を写すことができます。 いわゆる「トビモノ」「トマリモノ」両方が楽しめるシステムをつくることができるカメラとしてユーザーに選ばれるものと思われます。
デュアルパイプライン処理回路という従来のEXILIMシリーズの処理能力・精度をはるかに上回る解像エンジンシステムを搭載。明るいズームレンズと、1/1.7型裏面照射型CMOSセンサーのポテンシャルを最大限に生かす画像処理システムへと進化しています。
テレ端でも開放F値2.5と明るいので、暗い場所での撮影に強く、絶妙なボケ味表現が楽しめます。画像の四隅まで解像劣化の少ない高品位な画質をキープ。 デジスコにとっては適度な大きさの1/1.7型CMOSによるフロントコンバージョン構成により明るいシステムが構築できます。
レンズとCMOSセンサーの取り付け面精度を高めたアライメント技術を採用。さらに、個々のレンズ特性に合わせた精密な調整を実施。レンズの光軸に対してセンサー受光面が傾きを持つことで生まれる片ボケなどの不具合の発生を抑制します。長い焦点距離で撮影するデジスコにおいて、直接画質に影響する光軸の狂いを高精度アライメント技術により抑制しています。
本体前面にフロントシャッターを搭載。連写機能を割り当てて使うことができます。三脚ネジに近い位置にシャッターボタンがあるため、レリーズケーブルを装着するためのステーを取り付けるのに合理的です。
撮影後、すぐに次のシャッターを押すことができるので、ストレスなく撮影できます。 デジスコにおいてのコンパクトデジタルカメラの位置づけはシャッターを押してから写るまでの時間が長いということが前提でした。この間のタイムラグが縮まることにより動きのある被写体の撮影に有利になります。
12Mサイズで秒間30枚の高速連写を実現。一眼レフを遥かに超える性能で、高速で動く被写体や決定的な瞬間をとらえます。およそ1秒間の超高速連写ができ、良いシーンがより多く写せます。
最大6fpsの高速連写に対応。動きまわる被写体にピントを合わせながら連写が可能です。被写体の種類によってはAF連写も有用となります。
シャッターボタンを半押しにしてカメラを向けているだけで、シャッターを押す前と押した後の画像を最大30枚も高速連写。コンパクトデジタルカメラの最大の問題点であったタイムラグ要素を解決する重要な手段となります。野鳥の飛翔写真にはうってつけの機能です。
●1回の撮影で記録できる枚数設定値: 5枚、10枚、20枚、30枚
●連写の速度:3枚/秒、5枚/秒、10枚/秒、15枚/秒、30枚/秒
ムービー撮影中も連写が撮れ、高画質で残せます。この機能を使えば動画とスチル両方の記録が同時に残せます。
2つの画像処理回路により、ムービー撮影中も動画が途切れることなく、高画質で高速連写が可能です。
※最大10枚/秒、1回のシャッターで最大7枚まで。ムービー終了時まで最大28枚の記録が可能。
Wi-Fi機能を使いスマートフォンでリモート撮影ができます。もちろん、スマートフォンに画像を送信しSNSなどに素早くアップロードが可能です。
※操作にはスマートフォンに専用アプリ「EXILIM Remot」をインストールする必要があります。
CASIO EXILIM EX-10 カメラ設定
(デジスコ撮影用推奨設定)
▼カメラの前面・背面
■モードダイヤル … | A(絞り優先モード)に設定 状況やお好みによりP(プログラムモード)やC(カスタムショット)でもOKです。 |
■MENUボタン を押した後、順番に設定する項目。
リモート撮影 | 特に設定しません。必要でしたら設定して下さい。 | ライティング | 切 |
---|---|---|---|
連写モード | 高速連写 | 風音低減 | 切(入でも可) |
フロントシャッター | 標準 | EVシフト | 標準設定のままです。 |
キーカスタマイズ | 標準設定のままです。 | ホワイトバランス | 基本はAWB。状況に合わせて設定して下さい。 |
NDフィルター | 切 | 測光方式 | 中央重点 |
ダブル保存(HDRアート) | 切(状況に合わせて入でも可) | フラッシュ光量 | 0 |
静止画サイズ | 12M(ズーム倍率を伸ばしたい場合8Mでも可) | シャープネス | お好みに合わせて設定してください。 |
動画画質 | 標準設定のままです。 | 彩度 | お好みに合わせて設定してください。 |
ISO感度 | ISO80 | コントラスト | お好みに合わせて設定してください。 |
手ブレ補正 | 切 | AF補助光 | 切 |
デジタルズーム | 切 | 撮影レビュー | お好みに合わせて設定してください。 |
フォーカス方式 | AF | アイコンガイド | 入 |
顔検出 | 切 | アシスト表示 | お好みに合わせて設定してください。 |
AFエリア | スポット | モードメモリー | お好みに合わせて設定してください。基本設定類は入がオススメです。 |
コンティニュアスAF | 切(状況に合わせて入でも可。) |
エコモード | 入 | 消去キー | 標準設定のままです。 |
---|---|---|---|
送信時リサイズ | 切 | ワールドタイム | 環境に合わせて設定して下さい。 |
操作音 | お好みでお選び下さい。 | 日時設定 | 設定して下さい。 |
フォルダー作成 | 入 | 表示スタイル | 標準設定のままです。 |
タイムスタンプ | 切 | Language | 日本語 |
縦画像回転再生 | 入 | USB | 標準設定のままです。 |
ファイルNo. | 標準設定のままです。 | HDMI出力 | 標準設定のままです。 |
スリープ | 2分がオススメです。 | 無線LANパスワード | 必要でしたら設定して下さい。 |
オートパワーオフ | 10分がオススメです。 | フォーマット | メモリーカードの内容消去時に使用して下さい。 |
液晶開閉 | 標準設定のままです。 | リセット | 設定を初期状態に戻したい場合に使用して下さい。 |
PLAY | 標準設定のままです。 |
高速連写fps | 状況に合わせて設定して下さい。出来る限り長く連写したい方は3fpsとなります。 | EVシフト | 標準設定のままです。 |
---|---|---|---|
最大連写枚数 | 状況に合わせて設定して下さい。 | 測光方式 | 中央部重点測光(スポット測光でも可) |
パスト連写枚数 | 状況に合わせて設定して下さい。飛び物が中心なら過去の枚数を増やす事がオススメです。 | セルフタイマー | OFF |
ISO感度 | 基本は80がオススメです。上げても400までにして下さい。 | 測光方式 | 中央部重点平均測光(スポット測光でも可) |
絞り | 基本は開放F値がオススメです。明る過ぎる場合は絞る必要もあります。 |
※フラッシュ光量の設定は発行禁止にしてください。
※順光時の露出補正値は「-1/3〜+1/3」がお勧めです。条件によって適時調整してください。
※基本は開放F値での撮影をオススメします。
※記載されている会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。