秒間60コマ超高速連写(600万画素)、フルハイビジョン撮影、1200コマ/秒のハイスピード撮影も可能と、瞬間を捉える為に生まれてきたようなカシオのEX-F1で、デジスコ&ビデスコの両方を徹底的にテストしてみました。 EX-F1の特徴は何と言っても連写特性でしょう。 秒間60コマとはビデオと同等のフィールドレート、いわばビデオからお気に入りの瞬間を“600万画素”の高画質で切り出せると言うこと。 同時に、“パスト連写”という機能を使えば、無敵とも思えるシューティングが可能になります。 “パスト連写”とはシャッターを押す1秒前から記録し続けている機能で、例えば鳥が飛び立つ瞬間を狙う時、飛び立ってから1秒以内にレリーズすれば、必ず飛び立つ瞬間は撮れているという魔法のような機能です。 更にこの機能を自動でおこなう“ムーブアウト連写”という機能もあり、瞬間を捉える全ての機能が搭載されているようなカメラが、EXILIM PRO EX-F1と言えるでしょう。 今回はこれらの機能を活用したデジスコの撮影方法を、順を追って説明していきましょう。 今回の組合せは、スポッティングスコープがコーワの「TSN-884 PROMINAR」、フォト&ビデオアダプターが「TSN-VA2」という組合せです。 「TSN-VA1」は残念ながらスチル・モードでは、ケラレ具合が大きく出るため不向きでしょう。 但しビデオ・モードでは「TSN-VA1」でもケラレを気にせず使用することが可能でした。 「TSN-884」と「TSN‐VA2」の接続にコンバーターリング「TSN-VA2-CR」、「TSN-VA2」とEX-F1の接続に「TSN-AR58」と62o→58oステップダウンリング(用品メーカーから販売されている)が必要となりますが、5月上旬にはEX−F1にそのまま接続できる「TSN-AR62」が発売予定(希望小売価格\2,625)とのこと。 それとユニバーサルマウントシステム「TSN-DA3st/TSN-DA3」も必要ですが、これも近々EX-F1専用の軽量コンパクト・タイプのものが発売されるようです。
(焦点距離は35mmフィルムカメラ換算)
スチル・モードでは100oがケラレない安全圏。93oでもバックの雰囲気によっては使用可能でしょう。 大口径レンズとの組合せとなるので、空バックのような状況時や拡大率が低いときに周辺減光が若干気になりますが、使用頻度の多い200o以上の領域や樹木バックでは問題なく使えます。 カメラと「TSN-VA2」のクリアランス(アダプターとカメラの距離)は、100o前後の時は離した方が良好で200o以後は逆に最短近くまで縮めた方がより良く、EX-F1でのデジスコ撮影は、こまめなクリアランス調整が美しい作品を撮るコツと言えるでしょう。
ビデオ・モードでは画像の中心近くから切り出しているので、75oからケラレのない映像が得られます。 周辺減光もほとんど気にならないレベルなので、ビデオ撮影では非常に扱いやすい特性のレンズと言えます。 「TSN-VA1」では65oから撮影可能で、拡大率が9.5倍(TSN-880/770使用時)と低めに設定されているので、環境を入れ込んだ画作りも可能となります。
※「CASIO」「EXILIM」はカシオ計算機株式会社の登録商標です。