コーワ デジスコ ワールド -KOWA DIGISCO WORLD-
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あの気になるデジタルカメラはデジスコで使えるのか?ケラレ、画質、使い勝手など評価します。
第5回 CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850
作例は下記機材で撮影しています。
作例撮影機材 スコープ KOWA TSN-664
アイピース KOWA TSE-14WD
アダプター KOWA TSN-DA1
KOWA TSN-AR750
KOWA TSN-DA850(試作品)
カメラ CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850
雲台 GITZO G2380, Velbon FHD-51Q
三脚 GITZO G1228, GITZO G1128
評価協力 : (株)デジスコドットコム
CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850
レポート
1.デジタルカメラ概要
CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850

発売日:2006年3月17日

CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850 カメラメーカーHP
http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_z850/
  • 高精細な写真撮影が可能な有効画素数810万画素CCDを搭載、デジスコに適した光学3倍ズームレンズ
  • 屋外でも見やすい明るさを実現した大画面2.5型高輝度液晶を搭載
  • スーパーライフバッテリーにより約440枚の静止画が撮影可能と長電池寿命
  • 電源を入れてから撮影可能になるまで約1.0秒の高速起動
  • シャッターを押してから瞬時に画像を取り込む約0.005秒のレリーズタイムラグ
  • 撮影画像を約0.1秒間隔で見られる高速再生
  • 暗い場所でも被写体を明るく表示できるフレーミングしやすい明るいモニター
  • シャッタースピード優先AE/絞り優先モードAEなどを素早く選べるモードダイアル
  • MPEG-4方式、VGAサイズ(640×480pixels)、30frames/秒の高品位な動画撮影
  • 動画撮影時の手ブレ補正機能を搭載
  • 動画専用にも9種類の「ムービーベストショット」を搭載
  • 高速なピント合わせにより撮影の失敗が少ない「クイックシャッター」
  • マクロモードとAFモードを自動で切り替える「オートマクロ」
  • 広い範囲でピントのあった部分がよりわかりやすくなった「9点マルチAF」
  • 一画面で各種設定を素早く操作できる「EXボタン」
  • ボタンひとつで素早く撮影/再生モードで起動できる「ダイレクトON」
  • 充電、パソコンへの画像転送、AV接続が簡単に行なえるマルチクレードル
2.デジスコ特性(メリット)

インターフェイス

2.5型大画面高輝度液晶、約1200cd/m2の液晶バックライト採用で大画面かつ明るく見やすい液晶モニターです。特に屋外での見やすさが前モデルのEX-Z750より格段に向上しています。明るさは3段階設定できますが、あまり明るくし過ぎると露出決定の感覚が変わってきますので、設定は「0」がお勧めです。
液晶画面は11.5万画素と画素数が少なめですが、意外とピントの山は掴みやすく余計な誇張もないので気持ちよく使えます。
画面への情報表示は必要なものが整然と表示され鬱陶しく感じません。
明るさアップですが、省電力設計になっていますので、電池の持ちもアップしました。

操作性

EX-Zシリーズの操作応答性は業界トップクラス。EX-Z850もレスポンスの良さを継承しきびきび動作します。
この機種[EX-Z850]から絞り優先AE(A)、シャッタースピード優先AE(S)、マニュアル露出(M)が装備されました。自分らしさを表現できる作品づくりが楽しめるでしょう。デジスコでは、少しでも速いシャッター速度を得たいので絞り優先AE(A)モード、絞り開放の設定での撮影をお勧めします。
モードダイヤル、コントロールボタン、EXボタンなど各種ダイヤルやボタンの位置はよく考えられていて慣れれば自然の指が届き操作性も良好です。
連写機能もアップしています。通常連写は決して速くはないのですが、メモリーの空き容量いっぱいまで連続撮影が可能となりました。途中でフリーズすることなく快適に撮影できます。高速連写の設定もありますが、こちらは3枚まで撮影、更にISO感度がオート(高感度寄りに設定される)となってしまう為お勧めできません。
デジスコ撮影で気になる部分としては、パワーオフすると連写設定や露出補正の設定値がデフォルトになってしまうことです。電源を切っても設定を記憶できるモードメモリ設定にこの項目が無いのは唯一残念なところです。
AFの合焦性能は良好で機敏かつ正確なピントを導いてくれます。他機種と比較してもトップクラスの合焦性能でしょう。オートフォーカスの測定範囲(AFエリア)はスポット、マルチ、フリーの3種が選択できますが、初心者はカメラ操作に慣れるまではマルチを使用して、慣れたら半押しフォーカスロックを活用しながらスポットやフリーに移行するのが良いかと思います。

画質

TSN-664との組み合わせでの画質(作例参照)については1/1.8型8メガCCD搭載機の中ではトップクラスの描写能力と解像力を示しました。特筆すべきはエッジ部分の色収差の少なさとクリアな画質で明らかにレンズ性能の向上がみられます。画像処理エンジンの処理も良好でメリハリのあるシャープな表現と自然な色彩、ノイズの少ない画像はデジスコファンに好まれるものです。
他機種同様、ズーム望遠側での画質はやや甘くなってしまいます。解像力重視ならズーム域ワイド端〜中域での撮影が良い結果を得られやすいでしょう。

動画について

EX-Z850は、VGAサイズ(640×480pixels)、秒間30フレーム、MPEG-4準拠と本格的な動画撮影機能を搭載しています。また、徹底した高画質処理により高品位な画質と長時間の撮影を実現、更にノイズ軽減フィルターの搭載により、再生時に気になる動画特有のノイズが大幅に低減されました。
ビデオ&スコープで楽しむ「ビデスコ」は機材が大袈裟になりがちですが、EX-Z850ならばデジスコ撮影スタイルのままで動画撮影できますのでデジスコ感覚で綺麗な動画が楽しめます。

まとめ

EX-Z850は上位機種レベルの基本性能を継承し機能も充実しています。この機種には撮影モードに絞り優先AE(A)、シャッタースピード優先AE(S)、マニュアル露出(M)が装備されました。フルモード搭載で自分らしさを表現した作品づくりも楽しめることでしょう。また、連写性能やレンズ性能も格段に向上し更に出力される画像は上位機種を凌駕するといっても過言ではありません。
2006年5月にはEX-Z850専用デジタルカメラアダプター「TSN-DA850」が発売予定。デジスコシステムも組みやすくなります。久々にデジスコ用定番機種と成り得るポテンシャルを秘めたデジタルカメラの登場です。

3.アイピース別ケラレ方
TSN-824M ●デジタルカメラ : CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850
●光学ズームのステップ数 : 7ステップ
●検証スコープ : TSN-824M
●カメラアダプター :以下の通り
・TSE-21WE+TSN-DA1+TSN-AR750+TSN-DA850(試作品)
・TSE-14WE+TSN-DA1+DA-SS1+TSN-AR750+TSN-DA850(試作品)
・TSE-9W+TSN-DA1+TSN-AR750+TSN-DA850(試作品)
【適性の説明】
◎ … 全域ケラレ、周辺減光なし
○ … ワイド端やテレ端でケラレや若干の周辺減光があるがケラレなしの範囲が広い
△ … ズーム全域中ケラレ、周辺減光なしの範囲が狭い
× … ズーム全域でケラレや周辺減光が発生
アイピース ワイド端 中間域 テレ端
TSE-21WE
TSE-21WE(21X)
適正:◎
ズーム域全域で
ケラレなし
TSE-21WE:ワイド幅 TSE-21WE:中間域 TSE-21WE:テレ端
TSE-14WE
TSE-14WE(32X)
適正:◎
ズーム域全域で
ケラレなし
TSE-14WE:ワイド幅 TSE-14WE:中間域 TSE-14WE:テレ端
TSE-9W
TSE-9W(50X)
適正:◎
ズーム域全域で
ケラレなし
TSE-9W:ワイド幅 TSE-9W:中間域 TSE-9W:テレ端
※WIDEタイプアイピースが適合します。デジスコには最適です。HD、VA、ZOOMの必要を感じないのでテストしませんでした。
※TSN-660/TSN-600に20×W/30×W/45×Wの組み合わせでもズーム全域ケラレなしとなります。

4.お勧め機材(スコープ・アイピース・アダプタなど)
TSE-21WD 機動性、ピントの歩留まり(被写界深度)、コストパフォーマンスの観点から次の機材をチョイスします。

スコープ : 解像力重視ならTSN-664ED、システム軽量化重視ならTSN-604ED
アイピース : TSE-21WD(20倍) および TSE-14WD(30倍) (ワイドタイプアイピース)
アダプター : TSN-DA850、TSN-AR750、TSN-DA1
その他パーツ類 : ケーブルレリーズ、照準器
CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850 カメラ設定
カメラ各部名称 カメラ各部名称

モードダイヤル A(絞り優先AE)に設定。
撮影時状況に応じてMモード(マニュアル露出)にすることもあり。
コントロールボタン REC(撮影)モードにて【▲】【▼】を押して発光禁止を選択。
【SET】を押して設定。

1.MENUボタン
【撮影設定】
項目 設定 メモ
セルフタイマー  
ブレ軽減  
撮影ライト  
AFエリア マルチ 撮影時に適時変更(他にスポット、フリー)
AF補助光  
左右キー設定  
クイックシャッター  
音声付静止画  
グリッド表示 水平垂直確認用(構図)
デジタルズーム  
撮影レビュー  
アイコンガイド  
モードメモリ 下記参照  
【モードメモリ】
項目 設定 メモ
フラッシュ  
フォーカス方式  
ホワイトバランス  
ISO感度  
AFエリア  
測光方式  
セルフタイマー  
フラッシュ光量  
デジタルズーム  
MF位置  
ズーム位置  
【画質設定】
項目 設定 メモ
サイズ 8M  
画質(静止画) 高精細-F  
画質(動画) 高品位-HQ  
EVシフト 0.0 撮影時に適時シフト(露出補正)
ホワイトバランス オート  
ISO感度 50  
測光方式 中央重点 撮影時に適時変更(マルチと併用)
フィルター  
シャープネス 0 +1でも可
彩度 0 +1でも可
コントラスト 0 +1でも可
フラッシュ光量 0  
フラッシュアシスト  
【設定】
項目 設定 メモ
液晶設定 0  
操作音 初期値  
起動画面  
ファイルNo. メモリする  
ワールドタイム 自宅  
タイムスタンプ  
日時設定 日付表示  
表示スタイル 年/月/日  
Language 日本語  
スリープ  
オートパワーオフ 5分  
REC/PLAY パワー オン  
USB Mass Storage  
ビデオ出力 NTSC  
フォーマット - 撮影前にフォーマット
リセット - 全項目初期値へ戻す時使用

2.連写ボタン
連写設定は連写ボタンで行います。
1枚撮影またはシャッターを押し続けている間連続撮影する「通常連写」に設定します。

3.EXボタン
EXキーを押して表示されるEXメニューからは「画像サイズ」、「ホワイトバランス」、「ISO感度」、「AFエリア」の4つの項目をダイレクトに設定できます。
メニューボタンから設定するよりも素早く設定することができるので、大変便利な機能です。

4.各種設定完了後の画面
上記各種設定完了後、RECモードでのスルー画面です。
CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850 デジスコセッティング
[デジタルカメラ]
CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850

[スコープ]
TSN-664

[アイピース]
TSE-21WD, TSE-14WD

[アダプター]
TSN-DA1
ショートスリーブDA-SS1,
TSN-AR750
TSN-DA850(試作品)
【スコープ、アイピース、カメラ、接続パーツ類全景】

(後列左より)
KOWA TSN-664、TSE-14WD
(中段左より)
変換リング、TSN-DA1インナーチューブ、TSN-DA1アウター
チューブ、カシオ EX-Z850
(前列左より)
ショートスリーブDA-SS1、アダプターリングTSN-AR750、デジタルカメラアダプターTSN-DA850(試作品)
スポッティングスコープ接眼部にアイピースや接続パーツ類、デジタルカメラを接続していきます。
接眼部外ネジへTSN-DA1に付属の変換リングを取り付けます。
アイピースを取り付けます。(写真はTSE-14WD)
変換リングへTSN-DA1インナーチューブを取り付けます。
カメラをスコープへ取り付ける前の準備としてカメラアダプター関連パーツを取り付けていきます。
まずは、カシオEX-Z850にカメラアダプターTSN-DA850を取り付けます。
TSN-DA1アウターチューブ、(ショートスリーブDA-SS1)、アダプターリングTSN-AR750の3つのパーツを予めセットしておきカメラアダプターTSN-DA850の接続用ネジへ接続します。
TSN-DA1(旧型)とTSE-14WDの組み合わせでご使用の場合、ショートスリーブDA-SS1が必要となります。
 TSN-DA1A(新型)をご使用の場合はショートスリーブDA-SS1は必要ありません。
(写真はTSN-DA1A(新型)となりまので、ショートスリーブは必要ありません。)
左写真はカシオEX-Z850へカメラアダプター関連パーツ一式を取り付け完了した状態です。
カシオEX-Z850の電源を入れてカメラレンズが衝突しないように上記の通りセットが完了したカメラアダプターパーツ類をTSN-DA1インナーチューブへ被せるように取り付けます。
TSN-DA1アウターチューブを前後しケラレや周辺減光が出ない位置を液晶モニターで確認しロックネジで固定します。
接続が完了した状態です。
最後にケーブルレリーズを取り付けます。
カメラアダプターTSN-DA850(試作品)は、デジスコドットコム製カメラアタッチメントTA-W1も取付可能となっていますので、TurboAdapterP1などデジスコドットコム製品もご活用いただけます。

写真左より
デジスコドットコム TurboAdapterP1、カプラーTA4+5、Oリング2mm、カメラアタッチメントTA-W1
撮影サンプル
  拡大表示   拡大表示
実際に撮影した映像をご覧いただけます。(ムービーMPEG4準処)
[ブロードバンドサイズ:640x480pix  ナローバンドサイズ:320x240pix]
カワセミオス
カワセミオス
ブロードバンド 4.42MB
ナローバンド 1.27MB
カワセミメス
カワセミメス
ブロードバンド 4.84MB
ナローバンド 1.40MB
WindowsMediaPlayer
本コンテンツで動画をお楽しみ頂くには、WindowsMediaPlayerが必要になります。
お持ちでない方はダウンロードしてください。
作例は下記機材で撮影しています。    
作例撮影機材 スコープ KOWA TSN-664
アイピース KOWA TSE-14WD
アダプター KOWA TSN-DA1
KOWA TSN-AR750
KOWA TSN-DA850(試作品)
カメラ CASIO EXILIM ZOOM EX-Z850
雲台 GITZO G2380, Velbon FHD-51Q
三脚 GITZO G1228, GITZO G1128

※”CASIO””EXILIM”はカシオ計算機株式会社の登録商標です。

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