カラーとモノクロ
色情報で判別したい場合はカラーカメラを、色情報が必要でない場合はモノクロカメラを使用します。一般的にカラーカメラよりもモノクロカメラの方が感度が高く、シャッタースピードや焦点深度の調整にもメリットがあります。


画素数
カメラにはイメージセンサーが内蔵されており、そのイメージセンサーによって画素数が決まります。高画素のカメラを選ぶことでより細かい検査が行えます。

シャッター方式
イメージセンサーには、グローバルシャッター方式とローリングシャッター方式の2種類があります。ローリングシャッター方式では、イメージセンサー上のライン毎に順次露光するので、露光タイミングがライン毎に異なり、対象物が動いているとローリングシャッター現象と言われる歪みが発生します。対してグローバルシャッター方式では全画素で同時に露光するため、このような歪みは発生しません。動いている対象物を正確に撮像する場合には、グローバルシャッター方式が必要となります。


フレームレート
フレームレートとは、単位時間あたりに出力可能な画像枚数のことで、1秒あたりの画像枚数[fps]で表すことが一般的です。カメラスペックのfpsが高いほど、データ伝送時間が短くなります。また、フレームレートが高いと、多くの画像を短時間で送れるので、動きの速い対象物を連続的に撮像出来ます。また、1枚の画像を出力する時間が短いと、後段の画像処理開始までの時間を短くできるので、タクト時間の短縮につながります。

産業用カメラインターフェースについて
カメラを選定する上で重要な項目の一つがカメラインターフェースです。産業用カメラインターフェースには、カメラとコンピューターを接続し、撮像したデータを画像処理のソフトウェアに転送する役割があります。イメージセンサーの画素数が多いと1枚あたりのデータ量が大きくなるので、フレームレートが速いカメラには、それに応じた広帯域なカメラインターフェースが必要です。現在広く普及しているカメラインターフェースには、GigE、CoaXPress、USB3 Vision、CameraLinkなどがあります。それぞれ、転送速度、カメラの接続台数、ケーブル長などに違いがあり、目的や用途に加え、設置環境などを考慮して選定する必要があります。



GigE(Gigabit Ethernet)

GigEは標準のイーサネットケーブルを使用して最大100mの長距離で高速データ転送が可能であり、ほとんどのPCで直接接続できるため追加のハードウェアが不要です。また、複数のカメラを同じネットワークで使用できる点も魅力です。ただし、高速データ転送には高品質なケーブルが必要で、設定が複雑になる場合があります。
CoaXPress

CoaXPressは同軸ケーブルを使用して最大12.5Gbits/sの高速データ転送が可能で、長距離(最高100m以上)のデータ転送も実現できます。また、高速のリアルタイムトリガーが可能です。しかし、専用のフレームグラバが必要であり、ケーブルとコネクタが専用で高価になる可能性があります。
CameraLink
CameraLinkは高速で信頼性の高いデータ転送が可能で、リアルタイムトリガーもサポートされています。さらに、追加の機能やオプションが豊富です。しかし、専用のフレームグラバが必要で、ケーブル長が短い(最大15m)ため、設定が複雑で高価になる場合があります。
防塵・防水
水がかかる環境や、紙や糸などから発生する細かい塵が発生する環境などでは、防塵防水性が必要となります。弊社の防塵防水規格はIP67を基準としていますが、耐油性を持つ製品もあります。カメラ、レンズ単体で防塵防水性を持った製品がありますが、ハウジングによって防塵防水性能を実現する製品もあります。

IP規格について
IP規格は「Ingress Protection(侵入防止)」の略で、外部からの固形物や液体の侵入に対する保護等級を示します。IP67の場合、最初の数字「6」は塵や埃に対する保護等級で、完全に防塵であることを示します。次の数字「7」は水に対する保護等級で、一時的な水没に対して保護されることを意味します。これにより、過酷な環境でも安心して使用できる製品であることがわかります。
まとめ
FA用カメラの選定は、画像処理検査の成功に直結する重要な要素です。カラーとモノクロの選択、画素数、シャッター方式、フレームレート、カメラインターフェース、防塵防水性能といったポイントを考慮し、最適なカメラを選ぶことが求められます。